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「台風のあとに天井から雨漏りが始まった」「強風で屋根の板金がめくれた」「隣の家から飛んできた物で外壁に傷がついた」――台風シーズンになると、こうしたお問い合わせが一気に増えます。
そんなとき、多くの方が気になるのが「この修理、火災保険で直せるの?」ということではないでしょうか。
結論からお伝えすると、台風が原因の屋根・外壁の被害は、火災保険の「風災」補償の対象になる可能性が高いです。ただし、経年劣化との線引きや申請の進め方を間違えると保険が下りないこともありますし、近年は「保険で0円で直せます」とうたう悪質な業者によるトラブルも急増しています。
この記事では、東京都東村山市の屋根・外壁メンテナンス専門店リホーム絆が、YouTubeチャンネルでも繰り返し解説してきた内容をもとに、台風被害と火災保険について次のポイントを分かりやすくまとめます。
火災保険というと「火事のときの保険」というイメージが強いですが、実際には自然災害を幅広くカバーする総合的な住まいの保険です。
一般的な火災保険には、次のような補償項目が含まれています(保険会社や商品によって、基本補償かオプションかは異なります)。
| 補償項目 | 対象になる被害の例 |
|---|---|
| 火災・落雷・破裂・爆発 | 火事、落雷、ガス漏れによる爆発など |
| 風災・雪災・雹(ひょう)災 | 台風や暴風で屋根がめくれた、飛来物で窓ガラスや外壁が壊れた、雪や雹による破損 |
| 水災 | 豪雨による洪水・高潮・土砂崩れなど(床上浸水など条件あり) |
| 物体の落下・飛来・衝突 | 車が突っ込んできた、物が飛んできて壊れたなど |
| 水漏れ | 給排水設備の漏水による損害(雨漏りとは別物) |
| 盗難 | 空き巣被害による窓や建物の損傷など |
| 破損・汚損 | 日常のうっかり事故による建物の損傷など |
このうち台風被害に関係するのが「風災」です。台風や暴風によって屋根材が飛んだ・板金がめくれた・雨樋が壊れた・飛来物で外壁や窓が破損した、といった被害が対象になります。
さらに重要なのは、風災が原因で発生した雨漏りによる室内の損害まで対象になり得るという点です。たとえば台風で屋根が壊れ、そこから雨水が入って天井や内装が濡れてしまった場合、外側の修理だけでなく室内側の損害も補償の対象になってきます。
火災保険の全体像については、こちらの動画シリーズで詳しく解説しています。
ポイントはただ一つ、「その被害が台風(自然災害)によって起きたものかどうか」です。
実際、当社のYouTubeに「台風で和室の天井から雨漏りし始めた」という視聴者さんからのご相談が寄せられた際も、木村社長は「台風が原因で雨漏りしているのなら、保険は出ると思います。ただし、なぜ漏れたのかという原因調査はしたほうがいい」とお答えしています。
原因がはっきりしないまま保険会社に連絡しても、「では資料を出してください」と言われて話が進まないからです。
一方で、次のようなケースは対象外です。
実は当社も、お客様から「この劣化を今日の災害ということにして書類を作ってくれないか」と頼まれたことがあります。もちろんお断りしました。これは保険金の不正請求にあたる行為で、絶対にやってはいけません。
こうした「もらえるものはもらいたい」という申請が増えた結果、保険会社の審査は年々厳しくなっています。以前は事故として認められれば保険金が振り込まれて終わりでしたが、現在は工事の完了報告を求められるケースも出てきているほどです。
正直に、正しく申請することが、結果的にいちばんスムーズに保険金を受け取る道です。
意外と知られていないのがこのパターンです。
台風で隣家の瓦や物が飛んできて自宅が壊れた場合、直すのは基本的に「自分の家の火災保険」です。
台風のような自然災害は「不可抗力」であり、隣家の方がわざと損害を与えたわけではないため、原則として相手に賠償を求めることはできません。
逆に、自宅の物が飛んで隣家を壊してしまった場合も同じ考え方になります。なお、保険商品によっては、こうしたときのための「お見舞金」的な特約が付いている場合もあるので、ご自身の契約内容を確認してみてください。
詳しくはこちらの動画でお話ししています。→ 台風被害があったらどうすればいい?保険は使える?
実際に被害にあってしまったときは、次の順番で動くのがおすすめです。
まずは身の安全が最優先です。そのうえで、可能な範囲で被害箇所の写真を残しておきましょう。屋根の上など危険な場所には登らず、地上から撮れる範囲で構いません。高所の撮影は、後で業者に依頼すれば大丈夫です。
保険申請で最も大事なのが「なぜ壊れたのか・なぜ漏れたのか」という原因の特定です。
たとえば大雨のときの雨漏りは、実は外壁そのものではなく、雨樋の詰まりや排水の逆流が原因になっているケースが多いのです。水は上から下に流れるものと思われがちですが、行き場を失った水が逆流して、普段は水が入らないところから室内に入ってくることが実際にあります。
原因を特定しないと、正しい修理もできませんし、保険会社への説明もできません。当社では、お見積りの前に必ず建物診断を行い、保険が使えるような事故が起きているかどうかも含めて確認しています。
加入している火災保険の連絡先に、被害の状況と発生日を伝えます。「台風◯号の際に被害が出た」と、災害との因果関係を明確に伝えることが大切です。必要な書類(写真・修理見積書など)は、診断を依頼したリフォーム会社が用意してくれます。
被害の内容によっては、保険会社が「損害保険鑑定人」による現地調査を行うことがあります。
鑑定人は保険会社の社員ではなく、公平な判断をするための第三者の立場の専門家です。ここでも、原因調査がきちんとできていれば説明はスムーズに進みます。
保険金の支払いが決まったら、修理工事に進みます。なお、火災保険の申請には期限があり、一般的に被害発生から3年とされています。
とはいえ時間が経つほど「台風が原因」の証明は難しくなるので、被害に気づいたら早めに動くのが鉄則です。
同じ火災保険でも、契約内容によって「思ったより出なかった」ということがあります。申請前に、ご自身の保険証券で次の3点を確認しておきましょう。
契約によっては「免責3万円」のように、自己負担額が設定されていることがあります。この場合、損害額から免責分を差し引いた金額が支払われます。
風災補償には、「損害額が20万円以上の場合のみ支払われる」という条件付きのタイプがあります。この場合、19万円の被害では1円も出ません。
ご自身の契約がどちらのタイプかは、必ず確認しておきたいポイントです。
「◯◯万円まで」という上限が設定されている商品もあります。また水災については「床上浸水」など支払い条件が細かく決められていることが多く、当社の事務所周辺で1時間に100mm近い豪雨があった際、膝下まで水が来たのに「浸水60cm以上」という契約条件に届かず保険が出なかった、という実例も身近にありました。
なお、よくご質問をいただきますが、火災保険は自動車保険と違って「使うと翌年から保険料が上がる」という等級制度はありません。
2,000万円の火災保険で100万円の保険金を受け取っても、契約はそのまま何も変わりません。事故が起きたときのための保険ですから、正当な被害であれば遠慮なく使ってください。
台風シーズンの後に必ず増えるのが、火災保険をエサにした悪質な営業です。実際にあった手口をご紹介します。
「火災保険を申請すれば給付金がもらえます」と勧誘し、受け取った保険金の3割程度を成功報酬として持っていく「保険申請代行」の会社があります。
はっきり言って、この手数料は払う必要のないお金です。被害の写真撮影も、修理見積書の作成も、本来は工事を依頼するリフォーム会社がやってくれるものだからです。当社でも保険申請に必要な資料はすべて無料でご用意しており、手数料は一切いただいていません。工事をするための当たり前のサポートだと考えているからです。
保険金の使い道は契約者の自由であることを逆手に取り、「お金だけもらって工事はしなくていい」と持ちかけ、手数料だけ抜いていく業者もいます。壊れた家はそのままなので、被害は放置され、次の台風でさらに大きな損害につながります。
当社が実際に見たケースでは、3万円程度でできる補修工事を70万円で請求されていたご高齢の方がいらっしゃいました。
「保険金が出るから実質タダですよ」と言われると、もともとなかったお金なので金銭感覚が働きにくく、高くて質の悪い工事でも契約してしまいやすいのです。
台風の後には「近くで工事をしていたら、お宅の屋根が壊れているのが見えた。保険で直せますよ」という飛び込み営業も増えます。視聴者さんからも「もう2社来ました」というコメントをいただくほどです。
この手の業者を、絶対に屋根に登らせないでください。登った業者がわざと屋根を壊す被害が実際に起きています。「知り合いの業者に見てもらいます」「付き合いのある会社があるので」とうまくかわして、お引き取りいただきましょう。
一つでも当てはまったら、その場で契約せず、地元の信頼できる業者に相談してください。詳しくはこちらの動画をご覧ください。→ 要注意!悪徳な”火災保険代行会社”と契約しないで!
被害にあってから慌てないために、今のうちにできる備えをまとめます。
8月はゲリラ豪雨が増え、9〜10月にかけて台風の上陸が本格化する時期。まさに今が確認のタイミングです。
火災保険は家を買ったときに入ったきり、という方がほとんどです。昔は35年契約がありましたが、現在は最長でも10年程度の契約に変わっています。
築10年を超えている方は、いま自分の保険がどうなっているのか、風災・雪災・雹災の補償が入っているか、必ず確認しておきましょう。
お住まいの地域のハザードマップを確認し、床上まで水が来る可能性のある地域であれば水災補償への加入も検討してください。
前述のとおり水災は支払い条件が細かいので、複数の保険を扱う窓口で比較して選ぶのがおすすめです。
排水口にゴミや落ち葉が詰まると、大雨のときに水が流れなくなり、ベランダがプールのようになってしまいます。あふれた水は、普段は水が入らないサッシまわりなどから室内に侵入し、1階の天井にまで被害が及ぶことも。掃除だけで防げる被害なので、台風の前に必ずチェックしてください。
物干し竿は下ろしておく、庭の物を片付けておくといった基本の対策に加えて、ブロック塀もチェックポイントです。一定以上の高さのブロック塀には「控え壁」という補強が法律で義務付けられていますが、それがない古い塀は倒れるリスクがあります。ご自宅や周囲の状況を一度見ておきましょう。
大きな災害の後は、どの業者も対応に追われ、すぐに来てもらえないことが珍しくありません。被害が出てから探すのではなく、平時のうちに相談できる会社を見つけておくことが、実はいちばんの災害対策です。
季節の備えについてはこちらの動画でも解説しています。→ 9〜10月に対策しておきたいこと
A. 使える可能性があります。重要なのは築年数ではなく「被害の原因が台風かどうか」です。ただし経年劣化と判断される部分は対象外になるため、専門家による原因調査で切り分けることが大切です。
A. 上がりません。火災保険には自動車保険のような等級制度がなく、保険金を受け取っても契約内容や保険料は変わりません。
A. 屋根の上の被害は地上からは分からないことが多く、「知らないうちに壊れていた」というケースは珍しくありません。塗装などのメンテナンスを検討するタイミングで、災害の被害がないかも一緒に診てもらうのがおすすめです。当社の無料診断では、保険が使える被害の有無もあわせて確認しています。
A. ご自身と工事会社で十分できます。写真や見積書などの必要資料は工事を依頼するリフォーム会社が用意するものなので、保険金の3割といった手数料を代行会社に払う必要はありません。
A. 台風など風災が原因の雨漏りであれば、対象になる可能性があります。ただし、経年劣化による雨漏りは対象外です。また「水漏れ」補償は給排水設備の故障によるもので、雨漏りとは別物なのでご注意ください。
最後に、この記事のポイントをまとめます。
リホーム絆は、東京都東村山市を拠点に屋根・外壁のメンテナンスを専門とする会社です。お見積りの前に必ず建物診断を行い、火災保険が使える被害が起きていないかどうかも含めて無料で確認しています。保険申請に必要な写真や見積書のご用意も、手数料などは一切いただかずにサポートしています。